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代  表 帰山雅秀
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淡水魚ネットのアピール!
別寒辺牛川水系砂防ダム事業の即時凍結を!

 北海道東部の厚岸町を流れる別寒辺牛川は、道内でも数少ないイトウ(Hucho perryi)の生息地であり、魚類学上、また保全生物学上、とても重要な環境です。この別寒辺牛川水系において現在、巨大な砂防ダム群の建設工事が進んでおり、このままではイトウ個体群をはじめ、同水系が育んできた豊かな生態系と、その資源を活かしながら営まれてきた漁業など、地域の産業が破壊されかねません。

 わたしたちは、この砂防ダム建設事業の即時凍結を求めます。

北海道の淡水魚を守る 北海道淡水魚保護ネットワーク 運営委員一同
2003年1月24日

◆北海道の淡水魚たちは危機に瀕しています。
 北海道の淡水生態系は、河川の直線化、河床低下、三面ブロック式の護岸、必要以上のダム(堰堤)建設といった河川工事により、きわめて危機的な状況におかれています。そのため在来生物は連続的に分布することができず、ほそぼそと生息せざるを得ない状況下に置かれています。さらに追い打ちをかけるように外来種が移入され、在来種たちを脅かしています。
◆とりわけイトウが追いつめられています。
イトウ Hucho perryi
環境省レッドリスト絶滅危惧IB
北海道RDB絶滅危機種
 そんな北海道の淡水魚の中でも(というより、「地球上において」といった方がいいかも知れません)とりわけ、イトウはごくわずかな水系にしか生息せず、それら生息河川でも多くの場合、絶滅の危機に瀕しています。北海道東部はかつて「イトウの宝庫」と言われましたが、その代表格だった釧路川水系のイトウ個体群はすでに絶滅に近い状況に追い込まれています。道東で最後に残されたイトウの生息地、といっても過言ではないのが別寒辺牛川です。
◆ダム群建設は「道東最後の生息地」を破壊しかねません。
 別寒辺牛川に生息するイトウたちにとって、巨大な砂防ダムをいくつも建設することがきわめて危険な行為であることは明白です。ひとりイトウのみならず、別寒辺牛川や周辺の環境に暮らすほかの在来生物のすべてにとっても、これらのダムは大きな脅威です。
◆湿原の環境、漁業など地域の産業にも影響が及ぶ恐れがあります。
 砂防ダムの下流はラムサール条約登録湿地の別寒辺牛湿原です。ダムにより上流から土砂の流下がなくなれば、下流の河床は掘られて河岸が崩落しますし、何よりも湿原が乾燥化する恐れがあります。
 一方で、漁業に被害をもたらす汚濁の原因となる泥や細かい土砂をせき止められないダムは、かえって森からの有機物などの栄養分の供給を止めてしまったり、流れを滞らせて水質を悪化させる懸念もあります。ダムはさまざまな負の影響をもたらす恐れがあります。