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第3回北海道淡水魚保護フォーラム

川の環境を次世代にどう受け渡すのか

小宮山 英重

小宮山 英重 (こみやま えいしげ)
 
野生鮭研究所


 北海道の川の魚たちの数は減ってきています。私が北海道に移り住んだ33年前の時代に比べると、自然繁殖で再生産している魚たちの姿が見えなくなった場所があちこちにあります。人が手をくわえていない川で20年後に河畔林ができ、魚(オショロコマ)が爆発的に増えた事例が1つだけありますが、増えている魚は人工増殖なり移植放流の結果である場合が普通です。

 北海道の川や魚にかかわって30数年が経ち、子供たちと魚の関係を観察するようになってから18年が経ちました。

 川で魚と遊べる子供たちと出会える機会は時代の変化と共に激減しています。理由のひとつに、川がさまざまな生き物が生活する場と把握されないまま、水を流す排水路としての機能が重視され過ぎた点が上げられます。それらの結果、人の生活や文化を育む川が身近な場所から消えていったと言えるでしょう。

 そして、未だに川の環境をどのような形で次世代に受け継いだらいいのかという論議をする機会はほとんどない状態が続いています。理由は、今の大人たち(特に男たち)が今の大人たちが抱える問題にのみ集中し、次に大人になる世代の現況を把握しながら次世代を見据えた形で今の問題を整理し、論議する方策を立てないからではないでしょうか。

 今回は、環境を考える時の基本として、次世代にどのような形で川の環境を受け渡すのがいいのかの具体策を提案し(北海道の保護河川を流域にすむ子供たちに解放するなど)、放流など川の環境にかかわる問題の論議を深められたらと考えています。



「北海道・淡水魚保護フォーラム No.3 「ちょっと待った!その移植放流」
(2002年7月6日、川湯観光ホテルコンベンションホール) 講演要旨
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